韓国ソウルの三豊百貨店がほぼ全壊し、死者502名(1995年)

三豊(サムプン)百貨店は1989年に開店。6年後の1995年6月29日

17時57分営業中に突然、5階建ての建物の両端の一部を残し、跡形も

なく崩壊。死者502名、負傷者937名という大惨事を起こした。

当初この建物は、経営母体の三豊建設産業によって、地上4階・地下4階

建てのオフィスビルとする予定で起工したが、建設途中で三豊側が

5階建てのデパートにすることに決定。施行者の宇成建設に変更を

要求したものの、設計変更を行うのは危険だと拒否。このため基礎工事

が終わった段階で、三豊建設が直接施工することとなった。

防火シャッターを設置するために4分の1の中央部の柱を撤去。本来

柱を補強すべきところを見た目重視のあまり4分の3の細さに削減。

前日28日、天井のひび割れに気付き、当日29日に上司に報告。

しかし、役員会で通常通り営業を開始。「閉店後に補修すれば問題ない」

と、一部の反対意見を押し切って営業は継続された。

同店の会長・社長ら幹部は逮捕。会長は懲役10年6か月の刑を受け

全財産を没収された(2003年10月病死)

この事故による保証総額は約4000億ウォン(日本円で約550億円)に

及んだ。