昨日放送されたテレビドラマです。
原作はタイトル通り、松本清張作の第2部より
- 黒い画集 (新潮文庫)/松本 清張
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<登場人物>
・沖野一郎(新都銀行員)…椎名桔平
・沖野蓉子 (一郎の妻)…有森也実
・蓉子の父親………電話の声のみ
・前川奈美(料亭みなみの主人)…芦名 星
・伊牟田博助(探偵→中古車販売)…笹野高史
・桑山喜太郎(総会屋)……中尾 彬
・桑山英己(新都銀行常務)…石黒 賢
沖野は大学の同級生で親友・今は上司の桑山の女性の手切れの
後始末をしていた。その代り退職する池袋支店長のポストを用意された。
その退職する支店長と共に挨拶回りに『料亭みなみ』に行った時から
人生が狂い始める。
みなみの女主人・奈美は7年前に夫を亡くし、女主人として料亭を
切り盛りしていた。奈美は料亭の改装費用の追加を暗に沖野に
要求。奈美の美貌のとりこになってしまった沖野は家庭をますます
顧みなくなり、夫婦関係は冷めていた。
それは妻・蓉子が子供を欲しがっていたから。義父からは
「蓉子はもう42歳だ。それに一度流産している」
沖野は地味な妻より美貌の奈美に溺れ、義父の電話により
妻・蓉子がおかしいと連絡を受け自宅に戻ると救急車に乗せられて
いたところだった。妻は不妊治療の申し込み書類と共に
心療内科に長年通っておりその薬を大量摂取したために倒れたのだ。
しかし、沖野は奈美との関係を終わらせようとは思わなかった。
反対に支店で奈美と出会った常務・桑山は奈美と沖野をドライブに
誘い、新たに奈美と関係を持とうと画策し始めた。
奈美も沖野の妻が救急車で運ばれたことを口実に、沖野との関係を
終わりにし、桑山と付き合い始める。
沖野は奈美の自宅や料亭に何度も電話するが、自宅にいても
家政婦に居留守を使わせるほど、沖野との関係を切る女になっていた。
そして沖野に転勤の辞令が…。群馬県の桐生支店長へ。
その送別会で
「地方を見ておくのも良いと思った。沖野に弱点を知られているからでは
ありません」
失意の沖野は雨の降る中もらった花束をごみ捨て場に叩きつけたその時
探偵社の広告を見た。その探偵社は直ぐ近くにあり、飛び込んで
桑山と奈美の素行調査を依頼。調査結果は桐生支店宛て、差出人は
調査員・伊牟田の名前で書留・親展で送られてきた。
桑山と奈美の親密行動に怒り狂う沖野。写真も撮るよう追加調査を依頼。
その結果を元に、総務時代の知り合い・総会屋の福光に桑山の
追い落としを頼んだが、桑山に会い
「でたらめな書類を渡しやがって！これは全部うそじゃないか。
桑山には会議や出張で女と密会している事実は無い」と怒鳴られる。
桐生支店に地元の社長が会いたがっている、と連れ出されたのは
実は暴力団組員たちに脅迫され、組長からは
「常務にいたずらするのはもう止めなさい」
と釘をさされる。全て沖野の行動は桑山に筒抜けだったのだ。
しかし沖野はもう桑山と奈美を別れさせることしか頭になかった。
全国支店長会議が熱海であった時、奈美も熱海に来ていたことも
知る。
中古車販売店に転職していた伊牟田は無料で桑山と奈美の密会調査を
自ら買って出て、桑山の車と同型の車をすり替え、持ち主には
盗難届を出させるという作戦に出た。これでうまくいった！！
密会場所から出てきて車に乗り込んだ２人は、警察官の職務質問にあい
…
数日後、沖野は北海道網走支店長への異動辞令が。
桑山「週刊誌なんてあることないことかきますからね。あーあの車
縁起が悪いので売っちゃいました」と取引先と電話で笑っていた。
奈美は新しい男性、政治家と付き合いだしていた。
奈美は『料亭みなみ』の2号店を出し、桑山からの不正融資・脱税は
不問にされて、2人の生活にはなにら変わることは無かった。
*車をすり替えられたのに、運転できたというのがおかしな点でした。
沖野は美貌の奈美に利用されただけであり、彼女は地位とお金の
ある男性と関係を持ち、店を大きくするだけしか頭に無かった。
桑山と別れたのも、警察沙汰になったのに巻き込まれたくなかったから。
女１人、自分を武器にして生き抜くという。
桑山も頭取の娘婿になれたのも、同期入社の沖野と違いしたたかさを
持ち、頭取に気に入られ出世したわけです。
沖野の一人 相撲で終わったとしか言えないドラマという感想でした。